ヨーロッパのマンション(第十二歩)

■気になるベルリン シュテークリッツ区のタワーマンション

ベルリンのシュテークリッツ区の中心地に、ベルリンにしては珍しく120mの建物が建っている。
2007年までは、複合施設としてシュテークリッツ区の行政機関や民間のオフィースがテナントして入っていたビルである。その後、8年間空き家状態が続き2015年にやっと建機が現場に設置され、解体されるのだなと思っていたところ、なんと躯体だけ残して全階の中が外から丸見え状態になったのである。

これはアスベストを撤去するために1.850万ユーロ(約23億円)かけた工事で、2017年に工事が終了するとベルリン市から不動産開発会社CGグループへ2.100 万ユーロ(約26億円) で売却された。

一体どんなタワーマンションに変貌するのだろうと車で通るたびに工事の進捗状況を確認しているのであるが、5年も経過しても想像図のような姿が現れない。毎年クリスマスになると、ビルの側面にツリーの形をしたLED照明が遠くからでも目を引いたのであるが、2021年のクリスマスには飾られてなかった。ビルの上にはいまだにタワークレーンが設置されているが、一度も中で人が作業している姿を見たことがない。

そこで一体どうしたんだろうと思いインターネットで調べてみたら、なんとHPが開設されて、マンションの完成イメージ図やモデルルームが紹介されていた。ちなみに、61平米のマンションは470.000ユーロ(約6,100万円)、81平米が780.000ユーロ(約1億円)で2019年には躯体の状態で、330棟のうち120棟がすでに販売されたということだ。
しかし、CGグループは2018年に破産手続きが開始されており、その後の状況がはっきりしてないので工事中止となっているのかもしれない。ベルリンが一望できる珍しいタワーマンションなので、今後どうなっていくのか気になるところである。

(独ベルリン 是沢 正明)