アメリカ便り(第十六歩)

■DARTで電車通勤

最近、ガソリンの高騰が目立ちますね。テキサス州ではカリブ海に面している湾岸地域に沢山の製油所があるのでガソリン代は安いのですが、1ドル130円として計算すると日本並みにリッター150円になりました。ちなみに全米1高いロサンゼルスでリッター213円。

https://www.gasbuddy.com/usa

その影響もあってか、ダラスから成田直行便エコノミー往復で3000ドルと安かった頃の倍以上になっています。既に飛行機内でのマスク着用義務も無くなって国内移動も活発になってきていますが、車社会のアメリカでは価格上昇への不満も高まってきているのはやむを得ません。

先日、ガソリンスタンドで給油した時にガソリン単価が表示される掲示板のところに誰が貼り付けたのか、バイデン大統領の顔に、I did that! (私がやったんだ)という吹き出しのステッカーを見つけて、大笑いしてしまいました。ちなみにこのステッカー、Joe biden i did that sticker で検索してみるとすぐ出てきます。沢山こういうのあることがわかりました。https://www.etsy.com/market/joe_biden_i_did_that_sticker

という事で、すっかり日常生活もコロナ前の状況に戻ったのはいいのですが、渋滞も戻ってきてしまったので、ガソリン代も高騰という事もあり、DARTという電車で通勤するようにしました。住まいから駅まで徒歩5分。駅からオフィスまでは無料の送迎バスが出ています。電車内に自転車をくくり付けられるような工夫もされていますので、自転車持ち込みしてる人もいます。https://www.dart.org/riding/dartrail.asp

この路線に使われている電車の車体は近畿車輌社製のもので、同社のサイトによると、「未来的」をコンセプトに、アメリカの環境や国民性を折込んだデザインにし、ダラス中心街と郊外を結ぶ幹線を、最高速度65マイル(105km/h)で走る高性能電車です、とのこと。日本製という事で安心して利用できます。https://www.kinkisharyo.co.jp/

この2週間くらい利用してみましたが、朝は座れるところが少なく立たないといけないくらいの乗車率です。チケットはスマホでも購入可。デイパスで24時間6ドルで乗り降り自由です。駅の改札はなく、たまに二人の警察官が乗り込んできて、「チケット、プリーズ!」と乗車客全員のチケットを見て回ります。見せられなかったらその場で逮捕。

勤務先まで25分くらいですが、渋滞を運転するストレスからは解放されました。夕方、帰路の車内では空席も多くまばらの乗車客。リラックスムードすら感じてゆっくり乗ることができます。

そんな中、ある日、夕方の車内で先頭車輌に乗り込み、運転手と同じ視界を楽しんでいたところ、途中の駅からアフリカ系の若者がスマホから大音量でラテン系の音楽を流しながら乗車してきたことがありました。リラックスムードとは言え、そこまで音量上げたら周りの人たちも嫌がるでしょうと思うほどでした。本人は音楽に合わせてノリノリで体を動かしながら、音量など全く気にしない様子。車内での通話はお止めくださいとアナウンスが流れる日本では絶対にあり得ませんよね。

「うわあ、どうしよう。流れてる音楽は嫌いじゃないけど、音量大きすぎでしょう?でも、銃とかナイフ持ってそうな感じの人だし、だいたい注意するのも野暮かなあ。後ろの車両に移ろうかなあ。きっと後ろに座ってる人たちも嫌がってるんだろうなあ。。。」

と内心思いつつ、後ろを振り返って見たら、なんと!みんなその音楽に合わせてノってるではないですか!さすがラテンの皆様です。リズムに合わせて肩を動かし、鼻歌を歌い、景色を楽しんでいる。。。逆にリズムに乗っていないのは自分だけだったという事に気づき、自分も気にせず楽しもうと改心しました。(笑)

ますますラテン化されている今日この頃です。

以上