アメリカ便り(第二十六歩)

■ HOW DID THEY BUILD THAT?
読者のみなさん、こんにちは。日本もようやくコロナが5類になってよかったですね。日本に旅行するインバウンドの外国人数も多くなったそうで、もちろん彼らはマスクしないでしょうから、マスクなし文化を海外から逆輸入するかのようにマスクを外して元気に活動される方が増えていくのではないかと期待しています。そうした中、こちらダラスでは初夏のような30度近い日が続き、噴水のある公園では水遊びではしゃぐ子供たちで賑わっていました。

ダラスのダウンタウンにあるこの公園は、クライドウォーレンパークと呼ばれています。昨年末に10周年記念として、吹き上げが世界で一番高くなるように作られた噴水がオープンしました。毎日、夕方になると30分くらいの噴水ショーが見れますので、今年の夏は益々賑わいそうです。

クライドウォーレンパーク
https://www.klydewarrenpark.org/

公園の噴水で燥ぐ子供たち
https://youtu.be/4w2JM-LLwqo

この公園は、高速道路の上を塞ぐような形で作られたのですが、大きな樹木も植えられていてすぐ枯れてしまうのではと心配になったので調べてみましたら、この公園の建設会社のホームページに工事されていた当時の写真がありまして、それによると樹木の植えられている部分が深く設計されているようでしたので、木々が大きく成長しても大丈夫なのだろうと安心しました。

建設会社のホームページ
https://weldon-contractors.com/project/woodal-rodgers-park/

長年エンジニア畑で仕事をしてきたせいか、こうした設計的に大丈夫なのかなと疑問を持ったり、変わった形の建物や複雑な機械を見るとどのようにして作ったのだろう?とか、なぜあの大きな飛行機が空を飛べるのだろう?とかついつい不思議になって興味を持ってしまいます。

そんな中、偶然ですが面白いテレビ番組を見つけました。英題「HOW DID THEY BUILD THAT?」です。意訳すると、「どうやってあれを作ったの?」という意味になりますね。

この番組、全て英語なのが残念ですが、私にとっては実に面白い番組です。ユニークなデザインの建築物の設計から工事して完成していくまでの様子を当事者たちがどんな問題があったのか、そしてそれをどう工夫して克服していったのかなど、技術的な部分を簡単に説明してくれたりしているので、とてもわかりやすく見ていて楽しいのです。しかもこちらのサイトから無料で視聴することが可能ですのでご興味のある方はぜひ覗いてみてください。

スミソニアンチャンネルのホームページ
https://www.smithsonianchannel.com/shows/how-did-they-build-that

おすすめエピソードは、ニューヨークのハドソンリバーパークのリトルアイランドです。元々この場所にはピアがあり、その昔タイタニック号沈没事故があった際には生存者がこのピアに運ばれてきたのだそうです。今では無くなったそのピアの名残で木の杭が河岸に打たれていますが、その木の杭が進化したかのように、川に埋められたチューリップ型の柱(チューリップポッド)132本(一つも同じ形がない!)の上に造られた2.4エーカー(約9,713平方メートル)の公園には、芝生が広がり、350種類もの草木が植えられています。展望台からは、ハドソン川やその向こうにあるニュージャージの街並み、マンハッタンの高層ビルなど素晴らしい景色を楽しむことができます。

リトルアイランドが紹介されているブログ
https://ryesour.com/ny/little-island-nyc/

リトルアイランドを取り扱ったエピソードのリンク
https://www.smithsonianchannel.com/episodes/g5wrna/how-did-they-build-that-riverparks-artworks-season-2-ep-1

ハドソンリバーパークを作った会社のホームページ
https://www.heatherwick.com/

ハドソンリバーパークのリトルアイランドの説明
https://www.heatherwick.com/projects/infrastructure/pier55/

ぜひ、ニューヨークに行く機会がありましたら是非足を運んでみてください。私も行ってみたいと思います。

(米テキサス 谷 景太)