マンション関係裁判例集(第三十五歩)

その他の訴訟③////////////////////////////

6.■大規模修繕工事費の過剰部分返還訴訟 東京地判 平27年10月29日
概要
①発注者が受注者と、管理組合から請負った大規模修繕工事契約を締結し、同契約に基づいて支払った代金が過剰であったと受注者に、不当利得返還請求権に基づいて約385万円の支払い請求した
②原告の請求を認容した

5.■シンドラーエレベータ死亡事故 東京地判 平27年9月29日
概要
①賃貸マンションで、高校生がエレベータに挟まれ死亡した事故で、シンドラーエレベータの点検責任者には無罪(故障対応時点では本件事故原因が発生していたとは認められない)、SEC(保守点検業者)には有罪(業務上過失致死罪)の判決(点検時には異常摩耗が生じていた) ※業務上過失致死被告事件
②※H30.1.26東京高判も支持し控訴を棄却した
③遺族がシンドラー社などに損害賠償を求めた民事訴訟は、H29年11月に和解が成立
④控訴審(H30.3.14東京高判)で、SECの会長、社長ら3人に無罪を言い渡した

4.■マンション建築敷地掘削工事隣接木造建物沈下訴訟 京都地判 平26年9月17日
概要
①マンション建築のための敷地掘削工事に伴い、隣接する木造建物に生じた不動沈下等につき、工事の請負人及び注文主に、寄与率2割の限度で共同不法行為責任が認められた

3.■外壁塗装工事による賃借人罹患の訴訟 大阪地判 平26年10月6日
概要
①建物全体の外壁塗装工事により、その1室で飲食店を経営していた賃借人(原告)が、科学物質過敏症にしたことにつき、外壁塗装工事業者の不法行為訴訟
②損害賠償として3298万円を請求したが、223万円(弁護士費用20万円を含む)の支払いを命じた
※控訴審では440万円で和解したとあるが未確認

2.■携帯電話基地局電磁波放射差止め訴訟 福岡高裁宮崎支判 平26年12月5日
概要
①携帯電話基地局の周辺住民らが、基地局から放射される電磁波により健康被害が生じている等として、人格権に基づき本件基地局の操業差止めを求めた
②電磁波と健康被害との因果関係についての医学的及び科学的観点からの立証が不十分であるとして棄却された

1.■地デジ電波障害施設継続利用訴訟(和解) 大阪地裁 平27年7月2日
概要
①地上波アナログ放送終了に伴う電波障害施設の継続利用をマンション周辺の戸建て住民が管理組合に求めた裁判で、和解が成立した
②(管理組合が解決金を支払い、住民は自費でアンテナを設置する等)

以上